感謝力 (2013/5/23)   第12回

私の大好きな、大泉洋さんのエッセイがとても売れていると話題になっています。

売り切れで、なかなか本屋に並んでないようですが、

予約してあったので発売初日に読んで、やっぱり私は大泉さんが好きだなぁと実感しました。

私がいつも何となく感じていることが、きちんと文字になって書かれていたからです。

色々ありますが、なんといっても、最後の文章は感動しました。

「感謝できる人は賢いと思っている。自分の力じゃなく『何か』のおかげで今があると思えるかどうかは

その人の度量であり賢明さだと思うから」

まったくその通りだと思います。

そして、私はこんなことも考えました。

自分にとって、良くしてくれた人、例えば親とか友人とかに感謝する(それさえもなかなか出来ないのですが)

それは、レベル1の感謝だと思います。

自分にとって、良いこととは思えないことに感謝する、

それは、さらに上の、レベル2の感謝ではないでしょうか。

今は分からないけど後から考えたら、あの嫌だと思ったこともありがたいことだった、ということはよくあります。

大泉さんは、ギャグで、何か自分に起きた大変なことを、「ありがたいなぁ〜!」と言って笑いとばします。

笑うしかないので笑うのですが、今の日本人にとって、この感謝する精神が必要なのではないでしょうか。

前向きとかプラス思考とか、そうとも言いますが、

それだけじゃなく、自分の力ではなく何か「大いなるもの」、

(それを自然とか宇宙とか神とかご先祖さまとか名前は色々あるかも知れませんが)

そういうものがあって、自分は守られている。

そして、今のこの状況はきっと自分にとって良いことなのだ、

と思える力、それが、 
『感謝力』  だと思うのです。

何かマイナスなことがあったとしても、でもこれよりはましだ、こうならなくて良かった、『ありがとう』、

と思えたら、人は幸せに生きていけます。

それは、日々そう思う習慣と訓練、(大泉さんの言う賢さかも)で、この感謝力は培われていくような気がします。

大泉さんは、そのことを難しい言葉や上から目線でなく、

ユーモアーに包みながら分かりやすく書いてくれているな、と感じた1冊でした。




                              
       

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